ブースのご案内/1番地「NUDE」
1番地、フリーランスのインテリアコーディネーター、三宅利佳の出展です。
ありのままの自分
理想とする世界や理想とする自分のあり方を
きっと誰もが抱いているんだと思う。
誰もが。
けれども現実はどうだ。
届かない、足りてない、出来てない
目の前のリアルに幻滅することもあるだろう。
¥13,000/mの気高く美しいファブリック(提供:サンゲツ)を大胆に切り刻み
そしてまたたぐり寄せて一枚につないだ。
つぎはぎだらけのこの姿こそが己のリアルな人生ではないだろうかと思っている。
3つのストーリー
1番地は、裸の、ありのままの、飾り気のないという意味を込めて、肌色のスキン(肌)カラーでコーディネートしました。
展示には3つのストーリーがこめられています。
Story1・そこにいるのか?いないのか?
人の形をした布にくるまれたもの。
ソファと一体化し、さて、これは物体なのか?人なのか?わからない。
Story2・生きているのか?死んでいるのか?
頭に袋をかぶせられた男。
彼は生きているのか?死んでいるのか?それとも殺されるのか・・・?わからない。
Story3・壁の文庫本/『人間椅子』江戸川乱歩
『人間椅子』は短編小説で、内容はこんなお話です。
主人公は、人妻であり人気作家の佳子(よしこ)。彼女にある日、椅子職人だと名乗る男からファンレターが届きます。【あなたが毎日執筆活動で座っている書斎のあの椅子の中に、私は忍び込んでいました。あなたのお尻の体温と匂いを、布越しに感じることに快感を覚えています】という告白です。変態男からの告白に佳子は悲鳴をあげますが、もう1通、別の手紙が届きます。【さきほど告白した手紙の内容は、日頃からあなたの小説を読んでファンである、私の創作です。タイトルは「人間椅子」としようと思います】
さて、椅子の中に本当に男はいたのか?いなかったのか?
リアルって何?のこたえ・・・ここにいて触りたい
【いまここに存在していること】
【さわること】
リアルとは、いまここに間違いなく存在している状態、触ることが出来る距離感、触りたいという欲求のことだと解釈し、この空間展示になりました。東京ショーハウスに足を運んで、実際に展示を見に来てくれた人は、我々にとっての「リアル」です。
どうもありがとうございました。
人間椅子から連想し今回は「座る」にまつわる展示を散りばめました。
ルイヴィトンや世界のインテリアデザイナー達を踏んづけている挑戦的な展示。
椅子は、5代続く老舗メーカー【コルネ】のもの。
コルネは、フランス政府から無形文化財企業として認定され、ホテルなどハイエンドな業務用家具を作っているブランドです。
そこに、イギリスのデザインレーベル【ブラックポップ】のファブリックを張り込みました。
イギリスの国立美術館の天井画を再現し、ジャズのインスピレーションを散りばめたという、古典芸能と最新テクノロジーを掛け合わせた、パンキッシュな柄です。一点もので33万円(税別)となります、お求めをご希望の方はお問い合わせください。
フィスバのものです。サイズとカラーがオーダーでき、納期は2ヶ月お待ちいただきます。100%リサイクルポリエステルでエコな商品、撥水加工のためワインやコーヒーをこぼしても大丈夫です!
イギリスのデザイナー、トムフォルクナーの作品。京都を訪れたときに池に浮かぶハスの花からインスピレーションを得たそうです。大理石と、ブロンズ。とてもおしゃれなテーブルなのでぜひご紹介したいと思い展示しました。まるばつゲームは、デザイナーである私(三宅)の私物。パリのインテリアショップで購入。
人間の肌のキメをイメージし、サンメントを自由な三角形で組んで塗装をかけました。10代20代のキメの整った・・・というよりは、40代50代の崩れてきたキメ(老いというリアル!)を表し、ランダムな形状にしています。
ツッパリ式のパネル仕立てにて施工、展示が終われば処分となってしまうのは切ないですが。
1番地も、たくさんの方にご覧いただきました。
ありがとうございました。